私は現在、鍼灸の専門学校の夜間部に通っているのですが、先日の授業で、初めて「よもぎ」から「艾(もぐさ)」を手作りしました。
ふんわりと立ちのぼるよもぎの香りは、とても優しくて、どこか懐かしく…作業中ずっと幸せな気分に包まれていました。
今回は、「よもぎ」と「艾」について、ご紹介します。
【よもぎってどんな植物?】
「よもぎ」は日本でも古くから親しまれている薬草のひとつ。春になると野に生え、天ぷらにしたり、お餅に練り込んだりする食材としても知られていますが、実はとてもパワフルな薬草なんです。
よもぎに含まれる主な成分には以下のような効果があります:
- クロロフィル(葉緑素)…血液をきれいにしてくれる
- 精油成分…リラックス効果、抗菌作用
- 食物繊維…腸内環境の改善
とくに身体を温める作用があることから、「温活」や「冷え性対策」にもピッタリ。
【艾(もぐさ)ってどうやって作るの?】
今回の授業では、乾燥させたよもぎの葉を、手で丁寧に揉んで、茎や硬い繊維を取り除き、ふわふわの繊維だけを残していきました。
この工程を何度も繰り返して、ようやく「艾(もぐさ)」の完成!
まるで綿のように軽くて、ほんのり甘いよもぎの香りが漂います。
ちなみに、艾はお灸に使われるもので、体に乗せて火をつけ、じんわりとツボを温めていく日本の伝統的な温熱療法です。
【棒灸も手作りしました】
授業ではさらに、その艾を使って「棒灸」も作成!
棒灸は、艾を筒状に固めて、皮膚から少し離して温めるお灸の一種で、セルフケアや自宅でのお灸に人気のスタイルです。
火をつけると、遠赤外線のようなじんわりとした温かさが伝わり、まるで湯たんぽを当てているような心地よさ。
冷えや疲れを感じたとき、自分の体と向き合う大切な時間にもなります。
【お灸って難しそう…と思っていませんか?】
実は、お灸は資格がなくても自分で安全にできる方法もたくさんあります。
棒灸や台座灸などは熱の伝わり方も優しく、火傷のリスクも少ないため、初めての方にも安心。
とくに、女性の冷え性・生理痛・睡眠の質の改善などに効果的と言われていて、「最近なんだか疲れが抜けない…」という方にもおすすめです。
よもぎを手で触れて、香りを感じながら作った艾。
自然の力をそのまま体に取り入れる「お灸」という伝統療法に、改めて感動しました。
これからも、こういった体験を通じて、東洋医学や自然療法の魅力を少しずつご紹介していけたらと思います。
気になる方は、棒灸のセルフケアについてもぜひお気軽にご相談くださいね!